古庄真理子 「それぞれの光」
2024/10/29 (火)-11.3 (日) 終了しました。
13:00-19:00(最終日は17:00まで)
*初日よりオンラインショップをオープンいたします。
この度、古庄真理子の個展を開催いたします。
水の中から水面を眺めたときに、キラキラと光る泡粒のようなもの。絵の具を溶いた時に、じわりと滲む水玉たち。古庄は幼少の頃、そういったものたちの美しさに惹かれ、その様子を描くことが好きだったと言います。大人になるにつれ、進路を考えた時にファッションの道に進みますが、心の中では絵を描く想いをどこかにしまいきれずにいました。そうした中、気持ちと環境を一新したとき、銅版画に出会います。銅版画の様々な技法や美しさ、表現方法の奥深さに次第にのめり込んでゆきます。
工房のある、緑と空気が心地よい環境の中で制作するうちに少しずつ気持ちの赴くまま、自由に制作を出来るようになったと言います。形のない想いを描きたいという気持ちを、長い間心にしまったまま大人になってしまった今、描くという表現そのものが、幼い頃の自分の内なる想いを癒す行為でもあるようだと言います。
コロナ禍を機に、古庄は自宅でも制作できるガラス絵やメディウムはがし刷りという新しい技法の版画にも取り組み始めました。全ての技法に共通している「反転性や偶然性」から生まれる色彩の効果は、時には予測していたもの以上の仕上がりとなることもあり「自分以外のなにか不思議な力」が介在しているような、神聖な感覚になるのだと言います。
彼女の作品からは光や音、空気感や湿度などといった心の記憶を呼び起こし、また、癒されるような抒情詩的な趣きがあります。今回「それぞれの光」というタイトルにもありますが、3種の技法による表現の違いもお楽しみください。
是非、古庄作品の魅力を間近でご覧いただけましたら幸いです。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
「浮かぶ時間」ポリプレート版メディウムはがし刷り版画 W595×H715mm
と き
「Rainy」一版多色凹凸刷り版画/エッチング・アクアチント W250×H250mm
古庄真理子 略歴
長野県生まれ
1997年文化服装学院ファッション工科専門課程アパレル技術科修了
2013年より今村版画造形にて版画家 今村由男氏に師事 銅版画をはじめる
【受賞・入選歴】
2015 第35回カダケス国際ミニプリント展(スペイン)
2016 第84回日本版画協会版画展(東京都美術館)
第1回TKO国際ミニプリント展(東京・京都・大阪)
第36回カダケス国際ミニプリント展(スペイン)
第15回レッセドラ国際小版画展(ブルガリア)
第8回メキシコ国際平和版画展(メキシコ)
2017 第37回カダケス国際ミニプリント展WINNERグランプリ受賞(スペイン)
第19回ヴァルナ国際版画ビエンナーレ(ブルガリア)
第 8回スプリットグラフィック国際版画ビエンナーレ(クロアチア)
2024 第14回大野城まどかぴあ版画ビエンナーレ審査員特別賞受賞
【個展】
2017 「色彩の奏でることばたち」(ギャルリイグレグ八が岳/山梨)
2018 第38回カダケス国際ミニプリント展 受賞個展・審査員(Taller Galeria Fort/スペイン)
2019 「揺れる光の片隅に」(ギャルリイグレグ八が岳/山梨)
2021 「Breath 2021 Vol.2 古庄真理子展 さざめくひかりの水面を掬って」(アンフォルメル中川村美術館/長野)
2023 「ひかりの澄む場所」(ギャルリイグレグ八が岳/山梨)
2024 「かすかに響く」(かんてんぱぱホールA/長野)
【グループ展】
2023 四大門国際交流展(韓国 全州市)
2023/2024 南無展(ギャラリー南無/長野)
【パブリックコレクション】
カタルーニャ国立図書館(スペイン)
「染まる時間」ガラス絵/ガラス・アクリル絵具・オイルパステル・色鉛筆 W150×H150mm/額寸:W272×H272×D35mm
と き